洒落怖マニア

独断と偏見で集めた怖い話

【禍話】リライト

回覧板

廃墟や廃村探索が好きなグループが、ある一見の廃屋に入った。すると外から声がして…

ゾンビの家

Mさんはある日、友人に頼み事をされた。「悪いんだけど、今日ちょっとだけ俺の用事に付き合って欲しい。」 その友人というのは金持ちのボンボンだけど、嫌みが無く気さくなヤツだったから皆に好かれていた。金欠の時に気前よくご飯をご馳走してくれる事もあ…

工業会社の女

この話はどこまでが本当に起きた事なのか分からない、と言う。 「実家から電話が来て、出たら母親が『小学校の同窓会のハガキが来てる』って教えてくれたんです。」 Kさんは就職のため上京して一人暮らしをしていた。 「お盆や年末年始に帰ってもよかったん…

キラキラネーム

シン・禍話 第五十四夜 2022年4月9日放送 北九州で自営業を営んでいる生真面目で義理堅いAさんは始めにこう言った。「関わっている人の名前は一つも出せません。それでも良ければお話します。」 Aさんが中学生の時、クラスでいじめが行われいた。いじめられ…

フジサキ君

禍話リライト:フジサキ君 職場の先輩Aさんが久しぶりに出社してきた時の話をする。 昼休みにご飯も食べず、何か悩んでいるAさんを見かけたので声をかけた。「Aさん、何か引継ぎで分からない事ありました?」「あ、いやいや。仕事の事で悩んでるんじゃな…

白い孔雀

禍話リライトー白い孔雀ー 小学生の時の僕は飼育小屋にいる孔雀が怖かったんです。いや、僕だけじゃなくて周りの友達も皆怖がっていました。 その孔雀というのが、よく見る緑や青の鮮やかな羽ではなく、真っ白。頭から尾までが、まるで雪の様に白くて綺麗で…

ハコソ

Aさんは田舎の学校に副担任として赴任することになった。 しばらく過ごしていると、この地域には田舎特有の閉鎖的で理不尽な力関係があることが分かった。彼女の受け持つクラスでも権力者の娘が幅を利かせていた。気に入らないことがあると、暴力・暴言。親…

赤い山

真・禍話 激闘編~第9夜 赤い山スペシャルより~ 僕には小西という高校時代からの親友がいる。小西は学校帰りによく山へ寄り道していた。山といっても小西の家の裏山で、大した標高もない小山だ。 帰宅部で暇な僕はしょっちゅう小西の寄り道に付き合っていた…

クレーム

真・禍話 激闘編~第10夜より~ これから話すのは、とある一人暮らしの独身女性のお話。 ある日店で商品を買って帰ったら、何やら不備があったみたいで。お店に電話したみたいなんです。クレームってやつですね。 それで、その女性は日頃のストレスからなの…

火星のいる小屋

禍話スペシャル①より 工藤さんには子供の頃、仲の良い親戚の家があった。しかしある日を境にプツリと交流が途絶え、その後完全に縁が切れてしまったという。 これから話すのは、工藤さんとその親戚の関係が断たれたまさに、その日のお話。 工藤さんの母親は…

祭り覗き

真・禍話 激闘編~第5夜より~ もう20年以上前。私がまだ大学生で、民俗学を専攻してた時の話をしよう。 あの日は地方に出向いて、史料館巡りや現地調査をしていたんだ。予定していたフィールドワークを全てこなし帰ろうかと思ったが、もう少しだけこの土地…

蝉のいない山

真・禍話 激闘編~第3夜より~ 夏の山って蝉が凄いじゃないですか。いや、山だけじゃないですね。住宅街でもどこでも、夏といえば蝉の鳴き声!ってイメージありませんか? でもね、その山の麓の、ある一角だけ、蝉の鳴き声が全く聞こえないんです。おかしい…

キャンプの嘘話

真・禍話 激闘編~第2夜より~ 創作の怖い話を語るのは好きじゃない。というか怖い。何故怖いかって?原因となった出来事を教えてあげるよ。だから、これから話すのは全部実話。 大学生のころ、暑い夏の日。その日は暇を持て余したヤンチャ仲間と集まってた…

燃やすバイト

真・禍話/激闘編~第1夜より~ 俺が常日頃から金が無い、金が無いと言っていたからだろう。友人からバイトに誘われた。簡単で、単発で、給料が超良いと言う。 そんなおいしい話あるもんか、どうせヤバい仕事だろう。「クスリ運びか?夜の街の仕事か?そんな…

看護婦?

真・禍話~第1夜より~ ブラック企業に勤める相原さんはボロアパートの2階に住んでいた。駅からは少し歩くが高台にあるため景観が良く、角部屋なのでリビングの風通しも良い。しかし相原さんは、この家では安らぐことが出来ないと言う。その理由は真下に住む…

近づいてくる

魁!オカルト塾~第1回より~ これはフミオが8歳の時、今からもう20年近く前の話。 楽しかった夏休みもあと数日で終わってしまう、というある日。フミオは既に宿題も全て終わらせていたので、友達と思いっきり遊ぶぞ!と勇んで公園へ向かった。 しかし、いつ…

見えない顔

燈魂百物語~第5夜より~ Sさんが小学校低学年の時。 下校中、家まであと200mくらいという所に見慣れない車が停まっていた。田舎の小さな町、しかも家の近くに普段停まっている車であれば、ほぼどこの家の車だとか分かっていたSさんだったが、今目の前に停ま…

成人式

燈魂百物語~第3夜より~ Aさんが小学生だったころの話。 夏休みも終わりにさしかかったある日曜日。Aさんは家でアイスを食べながらTVを見ていると、突然B君が訪ねてきた。 B君は友達で、C君・D君と一緒にいつも4人組で遊んでいる。今日は遊ぶ約束してなかっ…

右から左

燈魂百物語~第3夜より~ 高校生のとき、田舎にある祖母の大きな家に泊まった夜の話。 あれは確かお盆の頃。親族一同が集まってかなりの人数だった。 時刻は22時。大人たちは居間で酒を飲んでどんちゃん騒ぎ。俺と同年代の子供はいなくて、皆幼稚園とか小学…

とびおりさん

禍話 燈魂百物語~第1夜より~ "とびおりさん"っていう都市伝説、知ってますか?私が読んだオカルト雑誌によると… ・広島県某所で、小学生が「とーびおりさん、とーびおりさん」って歌いながらジャンプするという遊びが流行った・歌の後にゲーム(鬼ごっこの…

首無し学ラン

禍話 燈魂百物語~第零夜より~ その高校は運動部の活動が盛んで、どの部活も大会に出ればベスト8は確実な程の強豪校だそうだ。しかし古びた公立高校なため、施設はお世辞にも立派とは言えない。運動場も体育館も一つずつ。なので各部活動は曜日や時間帯によ…

小銭入れ

まがらじ~第1回より~ あの日、私はあまり知り合いのいない飲み会に参加していた。合コンというか、街飲みというか、そんな感じのラフな飲み会。 話題はいつしか怖い話・怪談になって、皆結構盛り上がってた。私は話すような体験談もないし聞き役に徹してた…

トンネルの貴族

禍話~第6夜より~ 夏から続いた激務もようやく終わり、まとまった休みが取れたから、久しぶりに帰省することにした。どうせならゆっくりのんびり帰ろうと鈍行列車に揺られて、段々と田舎景色に移り変わっていくのを楽しんでいた。 実家のある市に入った時、…

アイスの森

禍話~第5夜より~ "アイスの森"っていう心霊スポット知ってる?いや、知ってるわけないか。全然有名じゃないし、正式名称もアイスの森じゃない。今僕が適当につけた名前。でも知ってる人が聞けば「あー!あそこね!」ってなると思う。 え?何で正式名称を言…

踏切の花束

禍話~第5夜より~ バイト先の大先輩である安藤さんが、出勤しなくなって7日が経つ。 安藤さんはベテランなのに決して威張ったりせず、誰にでも気さくに話しかけてくれる優しい人だ。更に仕事もバリバリ出来る。接客も上手い。当然社員からの信用も厚くて、…

授業中のトイレ

禍話~第4夜より~ 私が高校生の時に体験した話をするね。あれは確か、古文の授業中。突然トイレに行きたくなっちゃったんだ。 授業中に席を立つのって目立つから嫌だったんだけど、、残り30分を我慢する自信がなかったから、先生に「すみません、トイレに行…

二人風呂

禍話~第4夜より~ 俺が高校生の頃の話。佐々木っていう仲の良い友達がいたんだけど、そいつは皆に「シスコン」っていじられてた。なんでも、毎日姉ちゃんと一緒に風呂に入っているらしい。佐々木はいじられても、怒ることなく笑って流していた。普通に良い…

覗かれる家

禍話~第3夜より~ 中部地方にある廃屋のお話。その家には2つの噂があった。 1つ目は”家の中を通らないと庭に行けない”ということ。敷地幅めいっぱいに家を建てたせいか、家と塀の間を通って庭に出る事が出来ない。こんな細い隙間を通れるのは猫くらいだろう…

ルンバの家

禍話~第3夜より~ 九州に「ルンバの家」という心霊スポットがある。ただの廃墟らしいのだが「あそこは本当にやばい」と皆噂している。霊感がある人は誰も近づかないらしい。しかし肝心の"何が"やばいのかは誰も教えてくれない。どうしてルンバの家なのかも…

同居人

禍話~第2夜より~ 俺がまだ新入社員の頃。お世話になってる上司の加藤さんが、飲み会の席で「僕の家、お化け出るんだよ。」と言った。 女子社員たちが「えー、こわーい」等と盛り上がっている中で、1人顔を引きつらせている先輩がいた。 先輩の横に座り、話…